麻酔看護師はNG word?

March 12, 2014

第61回日本麻酔科学会学術集会の情報を確認していたら、「周術期管理チーム認定制度」なるサイトに行き着きました。

日麻が学会で認定を始める...という話を聞いてはおりましたが、こういう形で始まったとは若干意外な気もします。

 

思い起こせば、この議論も、2004年12月に社会保障審議会で、麻酔科医不足による手術件数の減少が要因となり、閉院に追い込まれる病院が相次いだことから、当時の日本病院会から「欧米なみに、麻酔看護師を導入すればいいのに」...といった趣旨の意見がだされたことに始まります。

これを受け、Nurse Anesthetists=麻酔看護師はNG Wordのように扱われてきました。

その背景には、麻酔科医よりも早く産まれてしまった、米国のNurse Anesthetistsの存在があります。

 

日本外科学会も、増えない外科医数を危惧し、Advanced Practice Nurse(APN) の一つであるNurse Practitioner(NP) を手術室に導入すべきとの立場で、周術期管理ができる看護師の養成に乗り出しました。これは現在、国内で増えつつある「周術期管理看護師」コースであり、欧米諸国に追従した形で大学院での教育を行っています。卒業生も多く輩出され、日本外科学会が看護師にとっても魅力ある制度を創ったものと考えます。

 

一方で、麻酔科領域に関しては、若干足並みが揃わないのが現状でしょうか。

手術室内に限定する場合、まず、看護師数の確保が困難です。手術室内には看護職員の配置基準がないため、診療報酬上インセンティブとなる病棟内に看護師が「異動」となります。

結果、看護師は看護師としての本来業務を担わないといけませんので、「麻酔科には関与しない」と明言する施設も少なくはありませんでした。

当初から、学会内部に看護部会を創って欲しいという活動をしておりましたが、日麻の学会規定上困難であり、結果、日本手術看護学会との共同認定という形で収まったものと思われます。

おや?手術看護認定看護師+周術期管理チーム認定...これは、看護師にとってどんなメリットがあるのでしょうか?

 

麻酔科医は、「麻酔は麻酔科医が提供し、管理するものだ」と言います。

もちろんそうなのですが、麻酔科医が不足していると言われるなか、施設によっては、麻酔科医が複数体制で麻酔提供・麻酔管理に従事できないこと、また、患者安全の観点から考えると、「麻酔科医が常勤で潤沢にいる施設」に限られるのかも知れません。

 

世界のほとんどで、「麻酔」に従事する看護師は、「麻酔科」に所属しています。

「麻酔科医が担わなければならない麻酔」だから、看護師にも適切な知識が必要だと思います。

看護師にとっては、資格だけでなく知識と実践能力を証明する学位も必要だと思います。

 

そして、チームを担うコメディカルには、薬剤師や臨床工学技師がいます。

まずは看護師から...なのかも知れませんが、手術室だからこそ活躍できるチームでの取り組みを評価できる仕組みがあると良いように思います。

ある意味、それがJSPACの役割なのかもしれません。

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